何にでも熱くなり全身全霊で喜怒哀楽を表現していた。ときには踊る阿呆になりきり踊っていた。
海から野生のインテリジェンスを学び、ほとばしる血気は街でも発散され、苦労や失敗さえ笑い飛ばす性根こそ
昭和の哲学で強みだった。その在り方はアスリートとはいささか遠いが、生きる力にあふれ、開拓精神にあふれ、
なによりサーフィンを心底愛していた。
このストーリーは当時を知るフォトグラファーの芝田満之がファインダーを通して切り取った、主に1970年代後半
~1980年代のサーフシーンである。それは数多ある歴史のわずかな表情にすぎないが、手渡されたポジフィルム
からは人生のあらゆる局面で出会う波に体ごとぶつかっていく、当時の熱狂が色濃く伝わってきた。
時代とともに変わるべきもの、受け継ぐべきもの、どちらある。ただ、そのフィルターすら持たず、何も知らずに
年月だけが過ぎてしまうのは、この日本をホームとするサーファーにとっては損失だろう。だから、この特集は当時を
懐かしむためという以上に、当時を体験していない世代にこそ捧げたい。
昔は良かった、なんてことが言いたいわけじゃない。サーファーとしての理想の在り方が時代とともに移ろいゆくのは
当然のことだ。それでも、あんなサーファーになりたい、という憧れの連鎖が、世代をつなぐカルチャーの根であることは、
いつの時代も変わらない。
【その他コンテンツ】
■未開拓のサーフサウンドを求めて
■DRIVING TO THE BEACH
■あの夜の星空と、僕らのこと
■FOR PURE FUN オルタナティブボード 5’10’’~7’6’’
■2023春の本命ウェットスーツ
■Ludius 三浦翔平
■CARNIVAL SHONAN
■SURF FILL STYLE from CALIFORNIA
■2⁻3 FAIR
■宮崎県日向市で過ごす、心豊かな移住生活
■SITUATION サーフボード作るの現場
■サーフなお家の実例集
■Do The Right Thing -PES-
■Blue. Surf Club
※日本杂志 电子版PDF,通过百度网盘下载。